自動車乗車中の幼児の交通事故における死傷者数は、平成10年には平成6年に比べ約52%増加しており、同時期における自動車乗車中の交通事故死傷者総数の増加率が12%であることに比較すると、幼児については極めて急激な勢いで増加している状況にあるなど、自動車に乗車する幼児を交通事故の被害から守ることが緊急の課題になっています。
このような情勢を受け、自動車乗車中の幼児の安全を確保するため、道路交通法が改正され、平成12年4月1日から自動車の運転者が6歳未満の幼児を自動車に乗車させる場合に幼児用補助装置(チャイルドシート)の使用が義務付けられています。これに違反した場合には、シートベルト着用義務違反と同様に免許の取消し等の行政処分の基礎点数が1点付加されます。
なお、座席の構造上チャイルドシートを取り付けることができないとき、定員内で多数乗車するためチャイルドシートを固定して用いることができないとき、授乳その他の幼児の世話をするとき、バス・タクシーに乗車させるときなどの場合には、チャイルドシートの使用義務は免除されます。
子供を自動車乗車中の事故から守るためにも、チャイルドシートを正しく取り付けて、安全運転を心がけましょう。
チャイルドシートを購入する際は、以下のことに注意して選びましょう。
- 取り付けが簡単なもの
- 安全基準に合格しているもの
- あまり重くないもの
- 背もたれが高いもの
- クッションやカバーが簡単に取り外せるもの
- サイドサポートの高いもの
- 底面積が広いもの
乳児用 | 首が座っていない10kg未満の乳児用。ベッド型です。 |
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幼児用 | 首がすわり、お座りが出来るようになった幼児用のシートです。 |
学童用 | 骨格と筋肉が発達し体重も15kgを越えた学童用です。 |
正しく取り付けていなければ、せっかくのチャイルドシートも効果を発揮できません。
取り扱い説明書をよく読み、しっかり座席に固定してください。
- 後部座席(運転席の後がベスト)に取り付けること
- 助手席(前部座席)には絶対付けない(エアバックの普及、衝突時の衝撃など、危険が多い)
- 子どもが嫌がっても、泣いていても着用させる
- きちんと取り付け、使用中にずれないようにする
- 発達に合ったものを使用する
- 授乳中は着用を義務づけられていないが、できるだけ車を停車させて授乳しましょう